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渡り鳥

休日、お気に入りの森林公園で池を眺めていると、つがいのカモが泳いで寄ってきた。

そのカモは周りにいるカルガモと違い、首から上が鮮やかなメタリックの緑色で首元の白いライン柄がまるでネクタイを締めているようなダンディな装いをしている。

調べてみると「マガモ」のオスで渡り鳥の冬鳥とあり、越冬するためにロシアや中国、遠くは北極圏から約4,000kmの距離を飛んで日本に訪れ、春になると繁殖のためにシベリア方面へ帰るという。(ガンや白鳥なども冬鳥)

渡り鳥が長距離を旅することは知っていたが、改めてよく考えてみると身近にいる鳥が実はすごいことをしている強者で、それを知ることで日常に少し深みが出ると思い、渡り鳥に関するサイトを参考にさせていただき、まとめてみた。

 

〈参考HP〉
https://birdwatch-wing.com/migratory-bird

https://www.nature-engineer.com/entry/2018/06/15/013559

https://www.wbsj.org/activity/spread-and-education/bbw/enjoy/

https://www.honda.co.jp/kids/explore/bird/

https://nature-and-science.jp/swallow/#page-1

 

渡り鳥といえばツバメもそうで、繁殖のために夏の時期を日本で過ごす「夏鳥」といわれる。
春になると、遠く南方のフィリピンやベトナム、マレーシア、インドネシアなど2,000~5,000kmの距離を飛んで日本を訪れ子育てし、10月秋ごろには越冬のために南方へ帰るという。

渡り鳥は「冬鳥」と「夏鳥」の他に、日本より北から南の長距離を移動し、休憩ポイントとして日本に立ち寄る「旅鳥」や日本国内の北から南で渡りを行う「漂鳥」、渡りをせずにずっと同じ地域にいるスズメ、カラス、カワラバト、メジロなどの「留鳥」に分類される。

渡り鳥のことが少し分かってきたが、やはり一番知りたいことは、野鳥たちはなぜ「渡り」をするのか?ということだ。

 

目的地までほとんど飲まず食わずで渡わたる鳥もいて、途中で力つきたり、嵐や天敵に襲われて命を落とす者もいる。又、渡った先が昨年と同じように過ごしやすい場所という保証もなく、大きなリスクが伴うのにどうしてそうまでして渡るのか?

 

それは、「過ごしやすい気温」や「外敵から身を守る環境」を求めての要因もあるようだが、一番の要因は「食べ物の問題」とされている。
ハトやスズメのように一年中日本にいれば食べ物に困こまらないのでは?とも思うが、鳥の中でも食べる物が違うのである。

ハトやスズメは冬でも見つけられる種子を食べるが、ツバメは昆虫を食べるため、昆虫が少なくなる秋冬は南へ渡たるのだ。
一方、冬鳥のマガモは川や湖で藻類、昆虫、甲殻類、小魚などを食べているが、シベリアなどの寒冷地では冬になると餌場が凍り、食べ物がとれなくなるため、水辺が凍結せず、食べ物がとれる日本に渡ってくる。

 

当たり前のことだが、動物は生きている以上は食べ続けなければならない。
人間の世界も鳥の世界も似たようなもので、相変わらず大変だが、また新たな年がスタートし、そろそろ春の長旅にむけて冬鳥のマガモや白鳥はシベリア方面へ思いを馳せ、南国にいるツバメは日本への旅支度をしている頃だろう。